雪枝 その後
* このフォトストーリーは「仕組まれた夜会」のその後のお話として書かれています。ストーリーをより楽しむために「仕組まれた夜会」を先に読むことをお勧めいたします。*
某大企業の秘書室にて。
「雪枝ちゃん、たしか明日が誕生日だったよね」
「はい、そうですけど…」
仕事を終えて帰ろうとしていた雪枝にゆかりが声をかけた。
雪枝はゆかりと同じ職場での後輩になる。
「プレゼントってわけでもないけど、これあげるわ」
そういって差し出される小さな箱。開けると中には指輪がある。
「先輩、これって…」
「これさ、私が買ったわけじゃないんだけど、私、もともと指輪するの好きじゃないし、この年で中途半端に指輪なんかしてるとかえってみっともないような気がしてね。よかったらもらって」
「秋庭先輩はきれいだから、みっともないなんてことはないとおもいますけど…。あら、ステキな指輪じゃないですか」
ゆかりが箱から取り出した指輪に雪枝は興味を示したようだ。
指輪はシンプルな装飾がほどこされたシルバーのリングだった。
「どう?気に入った?」
「え、ええ、でも、もったいないですよ、先輩がつけたらきっとステキですよ。先輩にプレゼントした人も先輩がつけなかったらがっかりすると思いますよ」
「別にプレゼントされたわけじゃないわ。パーティーのイベントに女の子を何人か紹介したら紹介料の代わりにくれたものの中のひとつなの。だから遠慮することないわ。つけてみて」
「ええ?ほんとにいいんですかぁ?」
右手の中指にはめてみる。
普段から派手に着飾るほうではない雪枝だが、シルバーリングのシンプルさがその雰囲気によく似合う。
「あら、よく似合うじゃない。よかった」
つけてみるとなんとも言えず指にフィットした感覚で何故かとても欲しくなってしまう。
「いいんですか?ほんとに?じゃあ、遠慮なくもらっちゃいます」
「いいわよ。いつもよくやってくれている雪枝ちゃんに感謝を込めて私からのプレゼント。これつけて早くいい彼氏みつけなさいよ」
「えへへ、はい。ありがとうございます」
雪枝はうれしそうにゆかりに礼を言いながら帰っていった。
雪枝がでていったあと、ゆかりは携帯を取り出し電話をかける。
「あ、もしもし、タケシ?うふ。うまくいったわ。雪枝ちゃんはたしかにあの指輪をつけて帰ったわ。ねえ、今日、会えるんでしょ。タケシのお願い聞いてあげたんだからさあ、今日はたっぷり…うふふ、ねえ、いいでしょ…」
帰りの電車の中で雪枝は妙に高揚した気分だった。
右手の指輪をみるたび、なにかうれしくなってしまう。
「うふふ」
そんな雪枝をすぐそばでジロジロ眺めている男がいた。
アイドル並みの容姿を持つ雪枝なので、そのように見つめる男がいることはそう珍しいことでもない。
無視していれば、大抵はやり過ごすことができるので出来るだけそちらを見ないようにする。
やがて自宅の最寄り駅に到着し雪枝は電車を降りる。
さっきからジロジロと雪枝を見ていた男も同じ駅でおりたようだ。
自宅への道を歩いている雪枝の後をその男もついてくる。
雪枝は少し恐怖感を感じ、歩む速度を上げると男もそれに合わせて早歩きになる。
これは間違いなく自分をつけているのだと、雪枝は確信した。
まだ人通りの多いこのあたりで決着をつけておいたほうがいいだろう。
雪枝は心を決めると、足を止める。勇気を振り絞って振り向いた。
「あの…。どちらさまですか?私に何か御用ですか?」
つけていたのは小柄な若い男だ。知らない顔だが、どこかで見たような気もする。
いきなり雪枝に問い詰められて、ずいぶんと面食らっている。
「え?あ?あれ?」
「用がないなら、私の後をつけるのはやめてください!」
「えーと、おかしいな…。あ、そうか。押し忘れてたんだ」
男はなにやらわけのわからないことをつぶやくと、手に持っていたリモコンのようなもののスイッチを押した。
「あまり、しつこいと警察をよびますよ…へ?あれれ…」
目の前にいたはずの男がいなくなっている。
「おかしいな、今まで目の前にいたのに…、いたって…誰が?あれ?わたし何してたんだろ…」
雪枝はふたたび歩き出す。三歩あるくともう何かがあったことすらまるで忘れてしまっていた。
「ふう、危なかった。びっくりしちゃったよ。雪枝ちゃんは僕のこと見えてないはずなのに。でも、やっぱりこれ、すごい効き目だなあ。」
雪枝の後ろを歩いている男は言うまでもなくカズである。
手に持っているリモコンは雪枝のしているリングと連動して彼女を操るためのツールだ。
今、雪枝はまったくカズの存在に気づかないように操られている。
雪枝が気づかないことをいいことにカズは彼女の横に並んで肩に手を回して歩き始める。
はた目から見ればふつうのいちゃついているカップルに見えないこともない。
女の方の表情がやや硬いのが不自然といえば不自然だが、そんなことを気にとめるものもいない。
やがて雪枝の住む高級マンションに到着する。
オートロック完備のセキュリティのしっかりしたマンションだが、住人と肩を組んで入っていくのだから何の問題もなく中に入ることが出来る。
管理人もちらっと見るだけで別に何も言わない。
「あーあっと」部屋に入った雪枝はかばんを投げ出し、ベッドへとダイビングする。
「きょうも疲れちゃったなあ…。でも、えへへ…」もらった指輪をながめながらニヤニヤと笑みがこぼれる。
「指輪って、なんだか大人っぽい…」引き付けられるように自分の指につけた指輪に見入ってしまう。
カズはもちろんそばにいてその一部始終をじっと眺めている。
「うひい、かーわいいなあ。雪枝ちゃん。ほらあ、お着替え、お着替え」
雪枝からは姿も見えない。声ももちろん聞こえない。しかし。
「あ、そうだ。着替えなくっちゃ」
カズの声に誘われるように、雪枝は上から順番に服を脱いでいく。
そして下着姿になったところでカズはまたボタンを押した。
「う〜ん、なんか、このままでいいかって気分になっちゃったなあ。楽だし、なんか気持ちいいし」
目の前にいるカズにあやつられたとはまったく気づかず、自分の意志で下着姿ですごすことに決めてしまった雪枝。
そのままの姿で普段どおりの行動をとり始める。
冷蔵庫を開ける。お茶を取り出して飲む。届いていた手紙やらチラシを整理しながら、FMラジオのスイッチをいれる。
キッチンの食卓にしばらくすわりこんでまったりとする…。
カズは雪枝のかわいい下着姿を思う存分視姦する。
リモコンにはあらかじめカズが雪枝にやらせたいことがプログラミングしてある。
「じゃ、次はこれ、いっちゃおうかな。ピッピッと。ほら雪枝ちゃんは大股をひろげてアソコを指で目いっぱい開いちゃうよ。」
ふ、と雪枝の頭の中にうかぶ変な衝動。
なぜだか股を開いて性器を指で開かなければならないという感覚が湧いてきてしまう。
「あはは、なに考えてんだろ。私がそんなことするわけないじゃん。ああ、ばかばかしい」
無視しようとするのだが、どうにも気になって仕方がない。イライラしてくる。
「なんでそんなこと思いついちゃったんだろ。そんなはずかしいこと。出来ないわよ。そうよ」
無視しようとすればするほど、何かがのしかかってくる感じが強まってくる。
雪枝はベッドの前で左右にうろうろ歩きながらぶつぶつ独り言を繰り返している。
「しないわよ。ぜったいしないったら…。もう。ああああ」
理解不能なまでの苦しさ。
こんなに苦しいのならいっそのこと。
「ああん、もう、やればいいんでしょ。やれば」
どうせ、誰もいないし、やれば自分の気が済む。それだけのことだ。
雪枝はどっかとベッドに腰を下ろし、するするとパンティを脱ぎ捨てる。
両足をベッドの上にあげ、M字型に脚を開いてそのあいだに右手を持っていく。
「きょ、今日だけだからね」誰に向かっていっているのか自分でもよくわからない。
そして人差し指と中指でそっと秘所が左右に開かれる。
「はぁ〜」開いた瞬間のなんともいえない気持ちよさ。ため息が出てしまう。
「え、なに?この感じ…。なんか、こう、じわーっと」
身体中がゾクゾクと感じてくる。股間も少しずつ湿り始めてきた。
カズは床に座り込んで真正面からそれを眺めている。
「ふわーっ…」鼻から一筋たれている鼻血をぬぐいもしない。
「雪枝ちゃんのおま○こだ…。かわいいけど、いやらしい、こんなに濡れてきちゃって」
「はあ、はあ、はあ」雪枝の息も荒くなってくる。
「うぐ。うう、もうたまんねえ…」カズはたまらず雪枝の股間に顔をよせあそこをぺろぺろ舐め始めてしまった。
「はああああん、なにぃ?あん、気持ちいい…」
「ぺろ、ぺろ、ちゅ、ちゅ、うう、おいちい」
「いやん、くうん、なんなの、わたし変になっちゃったぁ」
それでもそのポーズをくずすことなく、カズの舐めるにまかせている。
カズの舌はさらに激しく動く、そして。
「ぺろぺろぺろぺろぺろ…」
「きゃはん、く、くうう、い、いく、う、う、うううう」
姿勢をくずすことなく、ぶるぶると震えて雪枝がイく。
カズは雪枝をイかせて大満足。
「うーん。いい声だなあ。雪枝ちゃん、サイコー。さーと次は何にしようかな。じゃあ、もっとイヤらしくなってオナニーしてもらっちゃおっと。ポチ」
イったばかりの雪枝のなかで淫らな気分がもやもやと広がってくる。
「あはあん、なんだか、もっと気持ちよくなりたくなっちゃったぁ」
艶っぽい声でつぶやくと、上につけていた下着も脱ぎ捨てて素っ裸になる。
はあはあと気持ちよさげに息を荒げながら手は股間と胸にむかう。
「きゅ、きゅ、きゅ、く、くぅーん、いい、いいのぉ……」
もう完全に快感のなかに浸りきってしまった雪枝。
それもそのはず、カズがリモコンで感度ダイヤルをもう最大限まで回しきってしまっていたのだ。
「うう、エロいよう。でも、かわいいよう。うう、たまんないよう」
よだれをだらだら流しながら、カズは視姦をつづける。
「はあ、あん、なんで、なんでぇ、こんなに、く、うくぅ、き、きもちいいのかしらぁ、あ、あ、あう…。」
自分の手のひとこすり、ひとこすりがたまらない快感となって帰ってくる。
性体験がそれほど豊富ではない雪枝にとっては初めてと言っていい気持ちのよさだ。
脳が焼け付くほどの気持ちよさに、何かおかしいとは感じても抗いきれるものではなかった。
「ひ、ひ、ひぃ、イ、イきたい。あ、イ、いく、イくのおぉぉ!!」
なんとも悩ましげな叫び声とともに再び雪枝がイく。
この十数分の間にいままで経験したものを遥かに上回るエクスタシーを2度も味わってしまった。
雪枝はベッドにすわりながらがっくりと肩をおとしぜえぜえと息をしている。
「うへえ、色っぽいよう、雪枝ちゃん。このエロエロオーラだけでおかわり3杯はいけるなあ。じゃ、次のプログラムっと。ぽち」
ふいに雪枝が顔をあげる。
「あ、そうだ。忘れてた」
すっと立ち上がるとカズの方へと近づいてきた。
カズは下半身裸になって、すでに勃起しているちん○を晒している。
雪枝は何の抵抗もなくすっとそれを口に含んでしまう。
「はぁんぐ、あんぐ、ぺんろ、ぺろん…」
「うふぅうう、気持ちイイ〜!!」
目はややうつろになっている。カズそのものの存在に気づいたというわけでもないようだ。
ただ、目の前にあるこの棒のような物をしゃぶらなければならないということだけが頭の中でぐるぐるとまわっている。
2回もイかされた朦朧としてしまった雪枝の脳は、すでに物事を判断することを放棄しているのだ。
何を舐めているのか、何故舐めているのかなどということを考えることもめんどくさい。
ただ、舐めなければならない、舐めていれば気持ちいい。それだけだ。
「はむ、はぐはぐはぐはぐ…」
「うお、うお、うおおおおおおお!!!!」
雪枝のかわいい口にもてあそばれてカズはもう爆発寸前だ。
「う、う、このままイきたいけど、思い切って次のプログラムへ行くぞ、ぽちっ」
雪枝はカズのちん○から口を離す。
少し首をひねってからふたたびベッドの上にもどり、今度は四つんばいの姿勢になった。
「ふうん?私何してんだろ、なんだかぼーっとしてる。なんだかよくわかんない…。あ!あく、ぐううううう…」
後ろからカズがいきなりいきりたったモノを雪枝のなかへとぶち込んだのだった。
「あはあああん、いいん、気持ちいいい!!!!」
わけがわからないがとにかく気持ちいいことだけは確かだ。
股間で何かが大爆発を起こしたような快感。雪枝はセックスしているという自覚さえないだろう。
「くい、くい、くい、ふうううう。雪枝ちゃん、いくよ、出しちゃうよ。くい、くい、くい」
「はあ、はあ、はあ、はあ」カズの声が聞こえているのかいないのか。
「あああ、ううう、で、でるう!!!」どっぴゅ…。
カズは望みどおりかわいい雪枝の中で果てることが出来た。
「はあああああ…」雪枝もエクスタシーに達したようだ。
「気持ち…いい…」うっとりとした目がカズをさらに興奮させる。
とろとろにとろけきった、もはや人形も同然の雪枝をカズはそれから思う存分味わいつくした。
「ふう、もうお腹いっぱいだよ。ごちそうさまぁ。じゃあ、雪枝ちゃんはシャワーをあびてパジャマを着てから目が覚めるよ。そして今日あったことは全然おぼえていない。僕は帰るからね。また、あそぼうね。うひひひひ」
カズは大満足で帰っていく。
雪枝はボーっとした表情のまま、シャワーで身体の汚れを丁寧に洗い落とし、パジャマに着替えるとキッチンの椅子にちょんと座る。
「あれ?私、何してたん…だっけ」
シャワーしたことはおぼろげに覚えているのだが、その前がぼんやりとしておもいだせない。
「でも、まあ、いいか」
ふたたびベッドに寝転んだ雪枝。
「うふふ、指輪ってなんだか大人っぽい…」たのしそうに指輪をみつめている。
「私も少し大人になったみたいな気がするわ。うふふ」
その身体からは無意識のうちに昨日まではなかった、男を魅了する淫靡なオーラが発せられているのだが本人には自覚することはできない。
一方、帰り道のカズは
「うひひひ、よかったなあ、雪枝ちゃん。最高だよう。こんどはどんなプログラム組んでもらおうかな。ラブラブセックスなんてのもいいなあ。ふふふふふ」
次回の雪枝との情事に思いを馳せながらうきうきと歩いているのだった。